グループウェアを超えた情報管理ソリューションAnchor(アンカー)で、社内規程の運用・管理の課題を解決できた事例をご紹介します。
目次
県内に20か所の営業所がある企業さま
今回ご紹介するお客さまは、県内に20か所の営業所をお持ちの企業さまです。
就業規則をはじめとした社内規程やマニュアル、また、各種申請様式などはすでにしっかりと整備されている状況のお客さまです。
各々の規程は、所管する本部の部門ごとに個別に管理し、さらに、それを統括部門で全体を管理するという二重の管理を行っていらっしゃいます。
各部門で規程を改訂し原本ファイルも保管・管理、その後、統括部門で公開する規程と最新の原本ファイルを保管・管理されています。
対象の規程は約200ほどあり、さらに申請様式などもあります。
本部では、年に2回、各営業所からチューブファイルに綴られている規程一式(3冊)を回収し、改訂部分を職員が差し替えた後、再度、各営業店に配布するという運用を行っています。
配布作業は、本部の職員が社有車にて直接搬送しています。
各営業所では、本部から配布された規程をいつでも参照出来るようキャビネットなどに保管し利用しています。
抱えている課題
規程の改訂は、その年度により変わりますが、大きな改訂については、最低でも年に数回以上行われています。
小さな改訂は、かなりの回数になるとのことでした。
しかし、残念ながら、各営業所に設置している規程の差替えは、回収・配布作業を本部職員が行っている関係上、どうしても年に2回程度にとどまっている状況です。
また、規程が回収された後は、最新版の規程が配布されるまで営業所には規程がない状態となるため、規程を調べる必要がある場合は本部に電話にて問い合わせる運用を行っています。
改訂された内容を全職員に周知するため、改訂内容を職員に書面で通知し遺漏のないよう徹底を図るといった運用も行っています。
今回のお客さまの課題は、
・各営業所に設置している規程の迅速な差替え
・営業店での規程無し期間の短縮または根絶
・本部からの迅速な改訂通知の発信
・目的の規程の迅速な検索(利用時、改訂時の両方)
というものでした。
様々なメーカー・ベンダーからの提案
規程の運用・管理に関しては様々なメーカーやベンダーから提案があったようです。
提案されたシステムの主な機能としては、
・規程の条・項番号の自動附番機能
・文言の一括修正機能
・自動版管理(バージョン管理)機能
・承認のワークフロー機能
・改訂通知機能(どの規程が改訂されたのかを通知する機能)
・営業所での参照機能
というものです。
規程の作成から承認・配布・閲覧までのすべての機能を揃えた素晴らしいご提案をいただいたそうです。
導入に踏み切れなかった理由
コスト
第一の理由はコスト面とのことでした。
各提案内容では、提案されたシステム(ソフトウェア)の初期費用が数百万円から1,000万円超。
また、システム(ソフトウェア)とは別に、サーバ費用(ハードウェア)とその設定等の費用(作業費)が合わせて300万円程度かかるということでした。
翌年からは、システム(ソフトウェア)・ハードウェアそれぞれに保守費用が必要となります。
また、現在の規程をシステムに載せ上げるための費用(移行費用)も100万円超というものだったようです。
規程の運用・管理にこれだけのコストをかけることが本当に必要なのか?ということで随分と悩まれたようです。
機能
他の理由としては、現実的に使わない機能が沢山あるということでした。
各メーカー・ベンダーがおすすめする機能としていた条項番号の自動附番機能や文言の自動修正機能は、最終的には、職員が改めて内容を目視確認する必要があるということ。
また、条項番号が変わってしまうことによる関連規程への影響を、これも最終的に職員が目視確認する必要があるということで、これらの機能へのメリットを感じなかったということです。
版管理(バージョン管理)機能についても、運用している規程と原本規程の関連付けがわかりずらいということでした。
使用使途が限定されている
今回提案されたシステムは、一般的に「文書管理システム」や「規程管理システム」といわれるものだったそうです。
そのため、それだけのコストをかけても、使用使途が文書管理や規程の管理に限定されてしまい、自由度がないということも導入に踏み切れなかった理由ということでした。
サーバの運用・管理
各提案は、サーバを社内に設置するオンプレミス方式でのご提案だったようです。
[オンプレミス方式とは]
企業などが情報システムの設備(ハードウェア)を自社で保有し、自社の設備において運用することである。 … オンプレミスの「プレミス」(premise)とは、英語で「構内」「店内」という意味の語である。 オンプレミスは、もっぱらクラウドサービスやデータセンターを利用する運用形態と対比して用いられる。
そのため、サーバの運用をお客さまで行う必要がありました。
万一の場合を想定したスタンバイなどのシステムを考慮すれば、さらにコストが嵩むことになります。
[ホットスタンバイ]
コンピュータシステムや通信機器などの障害対策である、冗長化(二重化、多重化)の方法の1つであり、本番機(稼働機、主系)に対して予備機(待機機、バックアップ機、副系)を、通常時から起動した状態にしておく形態(Active-Standby、アクティブ・パッシブ構成)である。[コールドスタンバイ]
機器やシステムを冗長化して信頼性を向上させる手法の一つで、稼働中の系統と同じ構成の予備の機材などを用意しておくが普段は停止させておく方式である。
しかし、コンピュータに詳しい職員がいないことから、万一のトラブル発生時などの対応も、悩みのひとつだったようです。
弊社からAnchor(アンカー)をご提案
弊社からのご提案は一番最後だったようです。
Anchorは、文書管理システムや規程管理システムといった特定の業務システムではありません。情報全般を管理するためのソリューションです。
その中に規程の管理機能も含まれています。
今回のお客さまは、規程の運用・管理の課題解決が最優先とお考えでしたが、お話を伺う中で、その他にも事務面での様々な課題がありました。
例えば、
・規程以外のファイル保管・管理機能
・内部向け文書の発信・管理
・ファイルや文書の保管期限後の廃棄
・スケジュール管理や施設管理機能
・交通費などの申請手続きの自動化(ワークフロー化)
・行内周知情報の掲載(掲示板機能)
・電子メール(eメール)に代わるコミュニケーション機能
などです。
上記の課題を解決するためのソリューションとしては、一般的なグループウェアでも実装していますが、様々な情報をもとに検討したところ、すでにグループウェアを利用しているユーザでは、最終的に、ファイル管理、スケジュール管理、電子メールぐらいしか使っておらず、その他の沢山の機能は現実的には使っていないという多くの情報を得たことから、グループウェアの導入は見送ったそうです。
また、提案されていたシステムの他に、グループウェアを導入するとなれば、また新たなコストが必要となることも大きな問題でした。
Anchorは、元来、情報を管理するためのソリューションですので、情報管理に関して必要な機能はすべて揃っています。
また、規程の運用・管理に関しても、条項番号の自動採番機能や文言の一括修正機能は持ち合わせていないものの、それらの作業は、職員が行った方が良いとのお客さまのお考えでした。
Anchorがお客さまにご満足いただけた理由
コスト面
まずは、コスト面でご満足いただけました。
本来の課題であった規程の運用・管理に関しては、提案されていたシステムよりもAnchorの方がはるかに安価であったこと。
今回は、Anchorを動かすためのハードウェアも合わせてご提案(パッケージプラン)させていただきましたが、その費用も桁違なほど安価であったこと。
Anchorを動かすためのハードウェアの設定(サーバの設定)に関しても、驚くほど安価であったこと。
これらのことから、コスト面は十分ご満足いただけたようです。
機能面
提案されていたシステムは、特定の業務システムであり、利用しない機能が沢山あったことが投資対効果的に疑問があったようです。
それに比べ、Anchorは、規程以外でも実際の運用に必要十分な機能が最初から備わっていることに加え、利用する際の自由度が高かったことにご満足いただきました。
また、利用者目線でのソリューションであることにもご満足いただきました。
運用面
今回、弊社では、ハードウェアの[おすすめプラン]をご提案させていただきました。
[おすすめプラン]
Anchorを稼働するために必要なハードウェア一式を、安全面を十分に考慮した構成で、弊社から貸し出すサービスです。5年を目途にハードウェアを弊社にて更新し、ハードウェア故障時も弊社にてハードウェアを交換する安価で安心できるおすすめのプランです。
これは、Anchorを動かすハードウェア一式を、弊社から貸し出しするというものです。
そのため、ハードウェアに障害が発生した際には、弊社にてハードウェアを交換を含めた対応をさせていただくという内容です。
また、万一の障害に備え、おすすめプランに[コールドスタンバイプラン]を追加しご提案させていただきました。
[コールドスタンバイプラン]とは、予備のハードウェアも貸し出すというものです。
ハードウェアに障害が発生した場合は、お客さまにて予備機を立ち上げていただくことで迅速にシステムを復旧することができます。
お客さまには少し作業をしていただく必要はありますが、その作業については許容範囲内とのことでした。
まとめ
今回のお客さまには、Anchorのコスト面、機能面、運用面、すべてにおいて非常にご満足いただきました。
Anchorを事務作業の中心に据え、活用していただけるということでした。
引き続き、精一杯ご支援させていただきます。
Anchorの機能のご説明
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